編集長日記(3)バックナンバーは宝の山です!!

By | 2019年10月11日

編集長日記(3)バックナンバーは宝の山です!!

◎900号を迎えました!!

 本年2019年10月号で、『歴史地理教育』は通巻900号を迎えました。これまでの刊行にご協力頂いた皆さまと長く愛読頂いた読者の皆さまに、深く感謝致します。900号を記念して、前編集長で長年編集委員として本誌の編集に関わってきた村松邦崇さんが、10月号に「『歴史地理教育』のこれからの発展のために-創刊900号に寄せて」と題して、一文を寄せています。長年編集の企画や実務に関わってきた方の文章だけに、示唆に富む内容で、多くの方々にお目通し頂きたいと思います。

その一文の中で、『歴史地理教育』には歴史研究や授業実践などの論稿が宝のように詰まっているとして、目録を使って多くの論稿を参照してほしいと述べています。特に751号以降、目録は電子データ化され利便性が高まるはずです。多くの方々にご活用をお勧めします。

 

◎バックナンバーの活用を!!

 さて、毎月の刊行で、増刊号もあって、読み切れないとのご意見も時々頂きます。より魅力ある企画を考えねばと自戒するところです。しかしながら、900号を迎えるほどの本誌の蓄積を考えると、いわゆる「積読」もありではないかと考えます。

というのは、普段全部を読み切れなくとも、ご自分の関心の高まりを受けて、バックナンバーを手に取って頂ければ、その都度精一杯の努力を傾けて編集していますので、何年経っても、その時々でさまざまなヒントを読み取って頂けれるものと考えています。

 

◎2016年の3月増刊『歴史の授業は子どもが主役』はお勧めです!!

 例えば、2016年の3月増刊号は、『歴史の授業は子どもが主役』と題して、小中高にわたる歴史の授業を集めた実践集です。この中で巻頭の論文「『考える日本史授業』とアクティブラーニング」で、加藤公明さんが長年取り組んできた高校での討論授業について、文科省が現在強力に勧めているアクティブラーニングとの、似て非なることが明快に述べています。

当時まだアクティブラーニングが話題になり始めた頃で、本屋の教育書のコーナーに行くと、アクティブラーニングを冠した本が山積みになっていました。高校では2022年からの「歴史総合」の開始もあって、アクティブラーニングへの関心は未だ大きいものがあります。ただ、安易な共感は禁物ということが、加藤さんの論稿からはよくわかります。

 

◎小中の授業から高校の授業のヒントを学ぶ!!

そして、この『歴史の授業は子どもが主役』という増刊号を通読して頂けると、先述の「歴史総合」の授業開発に大きく資するヒントを汲み取って頂けるものと確信します。といいますのは、小中学校では子どもの関心に基づく、子どもの主体的な学習活動を重視した授業が以前から模索されてきました。そうした点から小中の歴史の授業実践に、これから「歴史総合」に取り組む高校の教員が、この増刊号をもとに、多くのことを学び取ることができるのではないかと考えます。(若杉 温)